プロジェクター選びでまず大切なのは、製品の「ルーメン」をチェックすることです。そこでこの記事では、「プロジェクターのルーメンって何?」という方に向けて、ルーメンについて解説します。
ANSIルーメンとの違いや、ルーメンを目安にするポイントなど、初めてのプロジェクター選びにぜひ参考にしてみてください。記事の最後では、ルーメンごとのおすすめプロジェクターを紹介しています。
プロジェクターのルーメンとは?
プロジェクターのルーメンとは、「投影する画面の明るさ」を示す単位です。具体的には、プロジェクターの光源が放射する光の量を表しています。
たとえば、1000ルーメンよりも2000ルーメンの方が明るく、数値が高いほどプロジェクターの投影画面が明るいことを意味します。
すべてのプロジェクターは、公式サイトなどでルーメンの値が公表されているので、これを参考に自分に合ったプロジェクターを選ぶのがポイントです。
ルーメンの計測方法の違い
プロジェクターごとに「ルーメン」や「ASNIルーメン」など、表記の違いがあることに戸惑った方は多いでしょう。プロジェクターごとにルーメンの表記が異なる理由は、メーカーごとにルーメンの測定方法が異なるからです。
たとえば、「〇〇ルーメン」と表記されているプロジェクターは、光源そのものの明るさを測定しています。一方で、「〇〇ANSIルーメン」と表記されているプロジェクターは、スクリーンに投影した画面の明るさを測定しています。
プロジェクター選びで大切なのは、「どちらの測定方法が優れているか?」を考えることではありません。プロジェクターごとの公式サイト、製品情報、デモ動画、評判・口コミなどをチェックして、自分に合ったプロジェクターかどうかを総合的に判断することです。
プロジェクターのルーメンを目安にするポイント
それでは、プロジェクターを選ぶにあたって、ルーメンを目安にするポイントをご紹介します。自分に合ったプロジェクター選びのために、ぜひ参考にしてみてください。
暗い部屋で楽しむのがメイン:1000ルーメン以上
映画やドラマ、YouTube動画などを暗い部屋で楽しむのがメインなら、「1000ルーメン以上」を目安にしてください。1000ルーメンもあれば暗い部屋では鮮明な映像を投影でき、違和感なく映像を楽しむことができます。
また、1000ルーメンのプロジェクターにはエントリーモデルが多く、比較的安価に購入できるのも大きなメリットです。1000ルーメンのプロジェクターの明るさや映り方は、以下の記事でご紹介しているのでぜひご覧ください。
明るさ・映像にこだわりたい:4000ルーメン以上
プロジェクターの明るさや映像にこだわりたい方は、「4000ルーメン以上」を目安にしてください。1000ルーメンのプロジェクターと比べると、明るさは単純に4倍なので、暗い部屋であればかなり鮮明な映像を楽しめます。
また、昼間でもカーテンを閉めて部屋を暗くすれば、4000ルーメン以上のプロジェクターで鮮明な映像を楽しめます。4000ルーメンのプロジェクターの明るさや映り方は、以下の記事でご紹介しているのでぜひご覧ください。
ビジネスシーンで利用したい:3000ルーメン以上
プロジェクターをビジネスシーンで利用したいと考えている方は、「3000ルーメン以上」を目安にしてください。プレゼン用の資料を映像を投影するだけなら、1000ルーメンのプロジェクターでも問題はありません。
ただし、ビジネスシーンで利用する場合は、比較的明るい部屋で投影するケースが大半です。そのため、3000ルーメン以上の明るさを確保しておくと、ビジネスシーンでも快適に利用できます。
ビジネスにおすすめのプロジェクターは、以下の記事でご紹介しているのでぜひご覧ください。
ルーメン別のおすすめプロジェクター
それでは最後に、ルーメン別のおすすめプロジェクターを5つご紹介します。ぜひ、プロジェクター選びの参考にしてみてください。
1000ルーメン以上のおすすめプロジェクター
カベーニ
製品価格:39,800円
KABĒNI(カベーニ)はiPhone16と同等サイズであり、重量はわずか220gのプロジェクターです。自宅での使用はもちろん、スマホのように持ち歩けるため外出先でも投影できる便利な製品となっています。
<カベーニとiPhoneのサイズ比較>
カベーニ |
iPhone 16 |
iPhone 16 Pro MAx |
|
サイズ (厚さ×幅×長さ) |
1.8cm×8cm×14.5cm |
0.83cm×7.2cm×14.8cm |
0.78cm×7.8cm×16.3cm |
重量 |
220g |
170g |
227g |
同価格帯の小型プロジェクターと比べるとコントラスト比が高く、メリハリのある映像を楽しめるのがカベーニの特徴です。
また、最大150分稼働するバッテリーと、32GBの内蔵ストレージが搭載されているので、自宅の至るところに投影できるのも大きなメリット。三脚が付属しているので、自宅に届いてすぐ天井投影を楽しむこともできます。
dreamio EF-21
製品価格:108,900円
dreamio EF-21はエプソンが販売する、比較的コンパクトな小型プロジェクターです。フルHDの解像度を持ち、コントラスト比が高いので鮮明な映像を楽しめる機種として人気があります。
<カベーニとサイズを比較>
カベーニ |
dreamio EF-21 |
|
サイズ (厚さ×幅×長さ) |
1.8cm×8cm×14.5cm |
19.1cm×19.7cm×11.1cm |
重量 |
220g |
2.3kg |
ただし、コード式の小型プロジェクターなので、カベーニシリーズのように屋外で使用することはできませんので、その点にご注意ください。
4000ルーメン以上のおすすめプロジェクター
カベーニプロ
製品価格:49,800円
KABĒNI PRO(カベーニプロ)は前述したカベーニの上位製品であり、明るさはカベーニの4倍(4000ルーメン)あるパワフルなプロジェクターです。
カベーニよりも鮮明な映像を投影できるので、映画にアニメ、ゲームまで大迫力な画面で楽しむことができます。
全体的なサイズはカベーニよりも大きくなりますが、重量はわずか465gとペットボトル1本分以下。そのため、カベーニプロも自宅だけでなく外出先に持ち運んで楽しめる小型プロジェクターの1つです。
さらに、32GBのストレージ(※)を搭載しているため、Wi-Fi環境で映像コンテンツをダウンロードしておき、オフラインで投影することもできます。自宅にWi-Fiがない方は、無料Wi-Fiのあるカフェなどで映像コンテンツをダウンロードしてから自宅で投影すれば、データ通信料がかかりません。
ちなみに、カベーニシリーズはスマートフォンのテザリングにも対応しているので、Wi-Fiがない場所でも映画やドラマ、アニメなどの視聴・ダウンロードが可能です。
※2時間映画の場合は通常画質で1GBほど、高画質で5〜7GBほど消費します
カベーニプロ2
製品価格:79,800円
KABĒNI PRO2(カベーニプロ2)は、カベーニシリーズのハイエンドモデルです。カベーニプロと同等の明るさ(4000ルーメン)があり、コントラスト比は10倍にアップしています。
小型ながら本格的な映像を投影できるので、大迫力の映像も楽しめるプロジェクターです。また、オートフォーカス機能を搭載しているため、投影画面のピントが自動的に調整され、映画やドラマなどを快適に視聴できます。
本体重量は560gとペットボトル1本分の重さなので、どこにでも持ち運べるのは他のカベーニシリーズと同様です。三脚や各種ケーブルなど必要な付属品が同梱されており、さらに専用のキャリーケースも付属するので、周辺アイテムの追加購入なしで壁や天井、外出先などさまざまな投影スタイルで視聴できます。
dreamio EH-LS650B
製品価格:330,000円
dreamio EH-LS650Bは、EPSONが販売しているハイエンドモデルのプロジェクターです。「超単焦点」と呼ばれるプロジェクターであり、投影面から14cm離して設置するだけで、80インチの大画面を楽しめます。
明るさは3600ルーメンあるので、昼間でもカーテンを閉めて部屋を暗くすれば、比較的鮮明な映像を楽しめます。据え置き型のため持ち運びはできませんが、最高品質の映像を楽しみたい方におすすめのプロジェクターです。
まとめ
この記事では、プロジェクターのルーメンについてと、ルーメン別におすすめのプロジェクターを5つご紹介しました。
プロジェクター選びでルーメンは重要項目の1つですが、すべてではありません。「自分に合ったプロジェクターが欲しい」という方は、以下の記事を参考に、プロジェクター選びに大切なポイントを押さえておきましょう。