自宅でプロジェクターを使用するにあたって、「どれくらいの投影距離が必要なのか?」と疑問を持っている方は多いでしょう。
この記事では、プロジェクターの投影距離について知りたい方のために、投影距離の計算方法やプロジェクター選びのポイントをご紹介します。投影距離の他に大切なポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
プロジェクターに必要な投影距離とは?
プロジェクターの投影距離とは、「特定の画面サイズを表示させるために必要な壁(スクリーン)とプロジェクターの距離」のことです。
懐中電灯の光を壁に当て、壁から離すと光が広がり、近づけると光が小さくなるように、プロジェクターは投影距離によって画面サイズが異なります。
たとえば、モバイル(小型)プロジェクターとして人気の「KABĒNI(カベーニ)」シリーズの投影距離と画面サイズの関係は、次のようになっています。
投影距離 |
画面サイズ |
||
カベーニ |
カベーニプロ |
カベーニプロ2 |
|
0.5m |
17インチ |
18インチ |
14インチ |
1m |
33インチ |
32インチ |
33インチ |
2m |
65インチ |
62インチ |
72インチ |
3m |
100インチ |
92インチ |
107インチ |
4m |
130インチ |
124インチ |
146インチ |
5m |
− |
150インチ |
180インチ |
100インチ以上の大画面で映画やドラマなどを視聴したい場合、カベーニならプロジェクターを壁から3m以上離す必要があります。このように、画面サイズに応じた投影距離はプロジェクターによって異なるため、プロジェクターごとの投影距離を事前にチェックしておきましょう。
プロジェクターの投影距離から画面サイズを計算する方法
自分に合ったプロジェクターを選ぶためにも、投影距離から画面サイズを計算する方法を知っておきましょう。
まずは、プロジェクターごとの投影距離・画面サイズの関係を公式サイトでチェックします。たとえば、カベーニは壁から1m離すと投影される画面サイズは33インチです。
投影距離と画面サイズは大まかに比例しています。そのため、カベーニを壁から2m離すと画面サイズも2倍になり、66インチ前後で投影できることになります。
ちなみに、画面サイズの「インチ」とは対角線の長さであり、1インチは約2.54cmです。つまり、100インチの画面なら対角線が約2m54cmあります。このように投影距離から画面サイズを計算できるようにすると、プロジェクターを選びやすくなるのでぜひ覚えておいてください。
投影距離を考慮したプロジェクター選びのポイント
それでは、投影距離を考慮したプロジェクター選びのポイントをご紹介します。
1. 投影したい画面サイズを決める
まずは、プロジェクターを投影した画面サイズを決めましょう。プロジェクターを白い壁などに投影する場合は、投影可能な画面サイズを事前にチェックしてください。
プロジェクターの投影画面のアスペクト比(横と縦の比率)は、「16:9」が一般的です。たとえば、投影可能な横幅が2mなら縦幅は1.125mになり、対角線は2.3m、画面サイズは約90インチとなります。
※対角線の計算は複雑なので計算ツールを使用しましょう
このように、投影したい画面サイズまたは投影可能な画面サイズを計算してみてください。
2. 必要な投影距離を計算する
投影したい画面サイズが決まったら、次に必要な投影距離を計算します。これを知るためには、プロジェクターの投影距離と画面サイズの関係を、事前にチェックする必要があります。
たとえば、カベーニは壁から1m離すと33インチの画面で投影できます。ここから計算すると、カベーニを壁から約3cm離すごとに、画面サイズが1インチ大きくなります。
したがって、カベーニにおいて90インチの画面サイズで視聴したいなら、「約2.7m」の投影距離が必要です(計算式:90インチ×3cm=2.7m)。
3. プロジェクターの設置場所を考える
投影したい画面サイズと必要な投影距離が判明したら、最後にプロジェクターの設置場所を考えましょう。
たとえば、カベーニを90インチの画面サイズで投影したい場合、2.7mの投影距離が必要と判明したからといって、必ずしも2.7mの投影距離を確保できるわけではありません。
2.7mという距離は、畳1.5枚を縦に並べた長さとほとんど同じであり、案外距離があります。そのため、十分な投影距離が確保できるかどうか、障害物はないかなど、プロジェクターの設置場所を事前に考える必要があります。
「プロジェクターの投影距離が足りないかも」と思う方は、以下の記事を参考にしてみてください。
プロジェクター選びで投影距離の他に大切なのは
それでは最後に、プロジェクター選びで投影距離の他に大切なポイントをご紹介します。プロジェクター選びは投影距離だけでは決まらないので、ぜひ参考にしてみてください。
ルーメン
ルーメンとは、プロジェクターの明るさを示す単位です。ルーメン値が高いほどプロジェクターの光源または投影画面が明るく、鮮明な映像を楽しめます。
プロジェクターのスペック表には「ルーメン」と「ANSIルーメン」という異なる表記があるため、これらの違いを知ることが大切です。詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
コントラスト比
コントラスト比とは、プロジェクターの投影画面における、最も明るい部分と最も暗い部分の比率のことです。コントラスト比が高いほどメリハリのある映像を楽しめます。
プロジェクターを暗い部屋で使用する場合は、ルーメンよりもコントラスト比が映像の美しさを決めています。以下の記事では、コントラスト比について解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
サイズ・重量
プロジェクターの使いやすさを考えるためにも、製品のサイズ・重量にも着目してみましょう。
たとえば、カベーニはiPhone16とほぼ同等サイズであり、重量はわずか220gです。バッテリーを内蔵しているため、部屋中どこにでも投影でき、屋外でも使用できます。
<カベーニとiPhoneのサイズ比較>
カベーニ |
iPhone 16 |
iPhone 16 Pro MAx |
|
サイズ (厚さ×幅×長さ) |
1.8cm×8cm×14.5cm |
0.83cm×7.2cm×14.8cm |
0.78cm×7.8cm×16.3cm |
重量 |
220g |
170g |
227g |
製品価格
プロジェクターは製品価格が高いほど性能が良いものですが、「高ければ良い」わけではありません。プロジェクターを使用する目的やシーンを明確にした上で、自分に合った性能を選ばなければオーバースペックになってしまいます。
以下の記事では、5万円以下でコスパの高いプロジェクターを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
口コミ・評判
プロジェクター選びにおいて、口コミ・評判を確認することは重要です。その製品に対して他のユーザーがどのような感想・意見を持っているのか、しっかりとチェックした上で自分に合ったプロジェクターかどうかを見極めましょう。
まとめ
この記事では、プロジェクターの投影距離についてご紹介しました。プロジェクターの投影距離を知ると、プロジェクター選びがより正確なものになります。
自分に合ったプロジェクターを選ぶためにも、今回ご紹介した内容を参考に、投影したい画面サイズや投影距離などをしっかりとチェックしてみましょう。