ホームシアターを設置するにあたっての悩みどころといえば、「スピーカーの配置」です。スピーカーをいくつ配置するか、どこに配置するかによって、音の聞こえ方が大きく変わります。
より臨場感のあるホームシアターにするためには、スピーカーをどう配置すればいいのか?この記事ではおすすめのスピーカーのおすすめレイアウトと、取り入れてほしい工夫をご紹介します。
奥が深いホームシアターのスピーカー配置
「ホームシアターのスピーカー配置が命」と言っても良いくらい、スピーカーのレイアウトは奥が深いものです。数cmの配置の違いで音質が変わりますし、取り入れるアイテムによっても音が変化します。
したがって、臨場感のあるホームシアターを楽しむためには、映像はもちろんのこと、音にも十分こだわりましょう。
スピーカーよりもまずはホームシアター向けのプロジェクターをチェックしたいという方は、以下の記事をご覧ください。
ホームシアタースピーカーおすすめレイアウト選
それでは、ホームシアタースピーカーのおすすめレイアウトをご紹介します。5.1chサラウンドシステム、2.1chステレオシステム、それぞれ紹介するので参考にしてみてください。
5.1chサラウンドシステムのおすすめレイアウト
5.1chサラウンドシステムとは、5つのスピーカーと1つのサブウーファー(低音域を補うスピーカー)で構成するシステムのことです。
NetflixなどのVODサービスでは、作品ページに「5.1」などのアイコンがあれば、5.1chサラウンドシステムとして視聴可能です。
<5.1chサラウンドシステムのおすすめレイアウト>
5.1chサラウンドシステムは、視聴者を囲むように配置するのが一般的です。その際に、左右のフロントスピーカー2つ(②・③)とリアスピーカー2つ(④・⑤)は、位置と角度をミラーリングした形で配置すると、音質を安定できます。
スピーカーの位置と角度を調整すると音の聞こえ方が変わるので、微調整しながら最適なレイアウトを考えてみましょう。
2.1chステレオシステムのおすすめレイアウト
2.1chサラウンドシステムとは、5つのスピーカーと1つのサブウーファーで構成するシステムのことです。この場合、VODサービスではどの作品を視聴しても、安定した音質を楽しめます。
<2.1chサラウンドシステムのおすすめレイアウト>
2.1chサラウンドシステムは左右のフロントスピーカーの位置と角度によって、聞こえ方が若干異なります。2つのスピーカーをミラーリングして配置するのは、5.1chサラウンドシステムと変わりません。
サブウーファーの位置はフロント中央にすることで、重低音をしっかりとキャッチでき、比較的臨場感のある音が楽しめます。スピーカーとサブウーファーの位置と角度を微調整して、最適なレイアウトを探してみてください。
ホームシアタースピーカーで取り入れるべき工夫
続いて、ホームシアターのスピーカーに取り入れてほしい工夫をご紹介します。6つの工夫のいずれかまたは全部を取り入れることで、より安定した音質や、臨場感のある音質を楽しめるようになります。
1. スピーカーの高低差を調整する
5.1chサラウンドシステムでスピーカーを配置する場合は、フロントスピーカーとリアスピーカーで高低差を付けるのがおすすめです。
高低差をつけることで、5.1.2chサラウンドシステム※ほどではありませんが、立体感のある音を生み出せるようになります。リアスピーカーをフロントスピーカーよりも高く配置するのが一般的です。
※5つのスピーカー、1つのサブウーファー、2つの天井スピーカーで構成するシステム
2. カーテンの開閉を調整する
遮光カーテンなど厚手のカーテンを引いている場合は、カーテンの開閉を調整することで音質が変わることがあります。
なぜなら、音は振動によって伝わる性質があるので、部屋に置いてあるものによって、伝わり方に若干の違いが出るためです。
「もっと音質を高めたい」という方は、防音カーテンの購入も検討してみましょう。防音カーテンは外部からの音を遮音するだけでなく、室内での音の反響を抑えてくれる効果があります。
3. ラグを敷いて反響音を防止する
ホームシアターではラグを敷くことで、遮音カーテン同様に音の無駄な反響を抑えてくれる効果があります。「反響を抑えると臨場感がなくなるのでは?」と心配する方もいますが、無駄な反響を抑えた方が音質は上がり、臨場感も出ます。
おすすめは吸音性の高いウール素材のラグです。ウールは吸音材としても使われるほど吸音性が高く、ラグとして敷くことで、ホームシアターの無駄な反響を抑えてくれます。
フローリングのままでは思っている以上に音が反響してしまうので、音質が気になる方が多いかもしれません。
4. スピーカーと壁の距離を調整する
スピーカーと壁の距離を調整することで、音の伝わり方が変わります。スピーカーと壁を50cm以上離すのが理想ですが、部屋の間取りによっては50ch以上離すのは厳しい場合もあります。
その際は、スピーカーと壁の距離をできる限り離すようにしましょう。その上で、スピーカーと壁の距離を再調整し、自分にとって最も音質が良いと思える配置を探してみてください。
5. スピーカーに防音マットを敷く
スピーカーは床や台に直置きするのではなく、防音マットを敷くのがおすすめです。防音マットを敷くことでスピーカーから床や台に伝わる振動を抑え、音質を安定させられます。
また、インシュレーターを使用するのもおすすめです。ベッドの足のようにスピーカーの下に設置するアイテムで、床や台への振動の伝わりを大幅に抑えてくれます。大音量でホームシアターを楽しみたい場合は、防音マットやインシュレーターの設置は必須です。
6. リスニングポジションを調整する
部屋の間取りによってはスピーカーのレイアウトが制限されるため、そんな時はリスニングポジション(視聴する位置)を調整してみてください。
スピーカーの配置を変えるのではなく、自分自身(ソファや椅子)の位置を調整することで、音質が変わることがあります。
まとめ
この記事ではおすすめのスピーカーのおすすめレイアウトと、取り入れてほしい工夫をご紹介しました。
ホームシアター初心者なら、まずは2.1chステレオシステムでレイアウトを組むのがおすすめです。
その後はニーズに応じて5.1chサラウンドシステムやそれ以上のシステムを検討し、自分に合ったレイアウトに調整してみてください。