プロジェクターは、暗い部屋で使用することを前提とした製品です。しかし、「昼間もプロジェクターを使いたい」という方もいるでしょう。
そこでこの記事では、昼間のプロジェクター映りを検証するとともに、昼間でも快適に観れるプロジェクターの特徴をご紹介します。昼間に鮮明な映像を楽しむための工夫もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
昼間のプロジェクター映りを検証してみた
それでは早速、昼間のプロジェクター映りを検証した結果をご紹介します。使用したプロジェクターは、カベーニシリーズのハイエンドモデル「カベーニプロ2」です。
カベーニプロ2の詳細 |
|
価格(税込) |
79,800円 |
サイズ |
12.8cm×12.8cm×3.4cm |
本体重量 |
542g |
OS |
Android 9.0 |
投影サイズ |
3〜180インチ |
明るさ |
4000ルーメン |
コントラスト比 |
5000:1 |
解像度 |
フルHD |
台形補正 |
上下自動±40° 左右手動±30° 四隅手動補正 |
バッテリー容量 |
10500mAh |
3つのシチュエーションでプロジェクターの映り方を検証した結果は、以下のとおりです。
<昼間・カーテンなし>
<昼間・カーテンあり>
<昼間・会議室>
カベーニプロ2ほどのスペックがある製品なら、昼間にカーテン(遮光カーテン)を引かなくても、投影する壁面によっては鮮明な映像を楽しむことができます。
カーテンを引いて暗い状態をつくれば映像はより鮮明になるので、夜に使用するのとほとんど変わらない状態で映画やドラマなどを楽しめますね。
昼間の会議室においては外光をシャットアウトするのは難しいため、映像は多少薄くなってしまいます。それでも、会議室を消灯すれば比較的鮮明に投影できるため、資料の共有等にも使いやすいプロジェクターです。
昼間でも快適に観れるプロジェクターとは?
昼間でも快適に観れるプロジェクターには条件がいくつかあります。ルーメンとコントラスト比、そして解像度の3つの条件が揃っている製品を選ぶのがポイントです。ここではその条件について、詳しく解説します。
ルーメン・コントラスト比が高い
昼間でも快適に観れるプロジェクターの条件として、まず重要なのが、ルーメンとコントラスト比です。ルーメンとはプロジェクターの光源の明るさを表す単位であり、コントラスト比は明暗の比率を表します。
ルーメンをチェックする際はまず、「3000ルーメン以上」を目安としましょう。プロジェクターを昼間に使用する場合は3000ルーメン以上ある製品で、投影場所を選べば比較的鮮明な映像を楽しめます。
<ルーメンの基礎知識はこちら>
コントラスト比はできる限り高い製品を選びましょう。コントラスト比が低いと明暗がくっきりとせず、昼間に使用するとボヤけた印象のある映像になってしまいます。
ちなみに、今回検証に使用したカベーニプロ2は4000ルーメンの明るさと、5000:1のコントラスト比を持つプロジェクターです。
フルHD以上の解像度がある
昼間でもプロジェクターを使用したい場合は、フルHD以上の解像度があるかどうかもチェックしてください。
解像度とは、映像を出力する「ドットの数」を意味します。ドットの数が多いほど映像が鮮明かつ滑らかで、昼間でも比較的鮮明に映ります。
フルHDの解像度は、ドットが1,920個×1,080個で並んでいます。つまりドットの総数は約200万個です。
昼間にプロジェクターを使いたいなら、ルーメンとコントラスト比の2つの条件に「フルHD以上の解像度」を条件に追加し、製品選びをしましょう。
昼間でも快適にプロジェクターを観る方法
それでは最後に、昼間でも快適にプロジェクターの映像を観る方法を5つご紹介します。昼間でも快適に楽しむために、ぜひ1つ以上取り入れてみてください。
遮光カーテンで外光を防ぐ
遮光カーテンを引くことにより、昼間でも外光をある程度遮断できます。ただし、ただし、遮光カーテンはグレードによって遮光率が異なるので、1級以上のグレードがあることが理想的です。
<遮光カーテンのグレード>
等級 |
遮光率 |
目安 |
完全遮光 |
100% |
周りの状態がわからない |
1級 |
99.99%以上 |
人の顔を識別しづらい |
2級 |
99.80〜99.99% |
人の顔や表情を識別できる |
3級 |
99.40〜99.79% |
人の表情はわかるが作業には向かない |
比遮光 |
99.39%以下 |
カーテンによって異なる |
グレードが1級以上の遮光カーテンなら外光のほとんどを遮断できるため、比較的鮮明な映像を楽しめるようになります。窓にシャッターがある場合は、シャッターを閉めて外光を遮断してもいいでしょう。
部屋のライトを消す
プロジェクターは暗い部屋で投影することを前提とした製品です。したがって、基本的には部屋のライトを消して使用しましょう。
間接照明のような柔らかい光でも、ちょっとした光量の違いで映像の鮮明さが大きく変わります。
その他に光を発する家電製品などあれば、プロジェクター使用時はライトをオフにすることをおすすめします。
窓から離れた壁に投影する
昼間にプロジェクターを使用する際は、窓から少しでも離れた壁に投影することで、映像の鮮明さをアップできます。先ほどご紹介した検証画像をもう一度ご覧ください。
投影面のすぐ横に窓がありますが、くぼみになった壁面に投影しているため、外光を可能な限り遮断しています。
プロジェクターを投影する場所を少し工夫するだけで、映像の鮮明さは大幅にアップします。
白く凹凸の少ない壁に投影する
同じ部屋でも壁によって色や凸凹加減が異なることがあります。その際は、できる限り白く、凸凹の少ない壁に投影するのがおすすめです。
プロジェクターの投影面は白いほど映りが良く、鮮明な映像になります。一方、凸凹が少ないと映像が滑らかになるので、より快適にプロジェクターを楽しめるようになります。
プロジェクタースクリーンに投影する
壁が白くない、または凸凹加減が強く鮮明な映像を楽しめないという場合は、プロジェクタースクリーンの購入を検討してみましょう。
プロジェクタースクリーンは白く滑らかな投影面によって、映像の鮮明さを最大限引き出してくれるアイテムです。
ただし、一口にプロジェクタースクリーンといっても種類があり、それによって映り方も変わります。より鮮明な映像を楽しみたいなら、マスク(投影面周囲の黒い部分)のあるプロジェクタースクリーンを選びましょう。
マスクがあることで映像のコントラストが引き締まり、鮮明さが少しアップします(実際にコントラスト比が上がるわけではありません)。
まとめ
この記事では、昼間のプロジェクター映りを検証するとともに、昼間でも快適に観れるプロジェクターの特徴をご紹介しました。
昼間でも使用できるプロジェクターは用途が広いので、プロジェクターを購入する際はルーメン、コントラスト比、解像度を比較した上で、条件を満たした製品を選んでみてください。
今回ご紹介したカベーニプロ2はルーメン・コントラスト比が高く、フルHDの解像度で昼間でも比較的鮮明な映像を楽しめる製品です。小型・軽量で持ち運びにも便利なので、プロジェクター購入を検討している方は、カベーニプロ2をぜひお試しください。
二子玉川 蔦屋家電ではカベーニシリーズの実機が展示されているので、お立寄りの際はカベーニをぜひご体感ください。
ちなみに昼間の外光をしっかり取り入れた環境では、カベーニプロ2に限らずどの製品でも鮮明に映らないので注意してください。